西野カナ「Kanayan Tour2011 ～Summer～」

アーティストとしての集大成かつ新たな幕開けを示した

2011年9月22日更新

　場内に“カナやん”コールと手拍子が響く中、南の島をイメージした映像と “Island of ESPERANZA”の文字がスクリーンに。直後楽園の女神を彷彿させるロング・ドレスで西野カナが登場し「Distance」でコンサート開始。ピンクのハート・ライトの波の中「今日来てくれたみんなに感謝を込めて!」と「Best Friend」を熱唱。「Flower」では花のオブジェに腰掛け、大切な人との未来を柔らかに歌い上げた。
　夕暮の映像と共に突如“CLUB ESPERANZA”の文字が映されると、黒いロングコートに身を包んだ西野がステージに。「GIRLS GIRLS」「ONLY ONE」とハードなダンス・トラックで会場をクラブのフロアへと変貌させる。続く「君に会いたくなるから」「君って」「if」で恋愛での切ない乙女心を完璧に歌い上げ、彼女の真髄を発揮。そして「Esperanza」でガールズ・パワーを爆発させ本編終了。
　アンコールでは新曲「たとえ どんなに…」を初披露。ダブル・アンコールではもっと時間を共有したい観客の「Best Friend」の大合唱に導かれるようにステージに登場、「Together」でリスナーと武道館にいる喜びを噛みしめた。再び「Best Friend」を観客が歌うと彼女の瞳に涙が。それに応えるように歌詞を“武道館のBest Friend”と変えアカペラで伸びやかに響かせた。　超満員のツアー・ファイナル、観客の愛に包まれながら圧倒的な歌唱力と3部構成のショーで聴かせ、魅せ、アーティストとしての集大成かつ新たな幕開けを示した感動的な公演だった。
（取材・文／相川真由美）（情報提供／WHAT'S IN）